グリストラップの清掃は大変な重労働であるとともに、悪臭や不快さからおざなりになりがちです。だからといって放置もしくは不十分な清掃が続くと、グリストラップ内の汚れが下水道に流れ出してしまい、罰金が科せられたり、環境を破壊してしまう可能性もあります。こちらでは飲食店や家庭などから流れ出す汚水が環境に与える影響を紹介します。
水質汚染
イタイイタイ病や水俣病などの公害が起こって以来は法律が強化されたこともあり、水質汚染による大きな被害は聞かなくなりましたが、最近は一般家庭や飲食店などからの排水による水質汚染が問題となることが出てきました。特に油について問題視されることが多く、てんぷら油500mlを流すと、浴槽300杯分以上の水で薄めないと魚が住める環境に戻らないと言われています。飲食店ではグリストラップの設置が義務付けられているため問題になることも少なくなりましたが、きちんと清掃を行わないと大量の油が流れ出してしまう恐れもあるため注意が必要です。
オイルボール
大雨の日などは、下水が雨水に交じって海に放出されてしまうことがあります。海に流された油は冷やされて固まり、オイルボールと呼ばれるボール状の物体になることがあります。東京などではこれが実際に海岸に漂着し、悪臭などの原因になることもあるそうです。もちろん飲食店からの油だけが原因ではありませんが、現在も増え続けているのが現状です。