飲食店にはグリストラップの設置が義務づけられています。排水の中に混ざる生ゴミや油脂が下水に流れるのを予防する設備ですが、時折トラブルの種になることがあります。清潔なグリストラップがトラブルを起こすケースは少ないです。ほとんどの場合が、クリーニングが行き届いていないことが原因です。掃除の不足で起こり得るトラブルを簡単に説明します。
排水管の詰まり
トラブルの中でも怖いのが、排水管の詰まりです。万が一、下水管が油脂によって詰まりを起こした場合、その原因者に復旧費用が請求されます。数百万円の費用が請求されるケースもあるそうです。定期的なクリーニングの費用は安いものではありませんが、リスクマネジメントの経費と考えればコストパフォーマンスは高いのではないでしょうか。
害虫の発生
発生した悪臭や汚れは、害虫を引き寄せます。ハエやゴキブリ、ネズミなどの害虫は、店内の衛生状態を脅かします。また、そういった害虫が料理などに混入してしまうと、取り返しがつきません。さらに、害虫は雑菌の媒体にもなります。食中毒などが発生する可能性も考えられるため、最悪の事態が起こる前にきちんと対策を実施した方が安心です。
近隣からのクレーム
グリストラップの汚れがひどくなると、強い悪臭が発生します。店内から外に漏れた悪臭が近隣のクレームに繋がる事例も多いようです。賠償請求や裁判に発展するケースもあります。飲食店においてはイメージ戦略が重要です。悪臭そのものはもちろん近隣からのクレームが、深刻なイメージダウンに直結する可能性は否定できません。また、賠償責任が生じた際のコストも、大きなダメージです。